2013年03月19日
オーロラ
新婚旅行はアラスカだった。
私が「オーロラを見たい!」と言い張ったからだ。
オーロラの見える可能性が一番高いと言われている“チェナ”。
ここはオーロラ出現の頻度が高いだけでなく、片田舎で街明かりがほとんどない。
だからオーロラがよく見える。
寒い中3時間くらい外でねばったが、とうとうオーロラは出なかった。
遠くの山の稜線が、なんとなくボーっとしていた。
「これがオーロラなのかな?」なんて考えて、がっかりした。
翌日は“フェアバンクス”。
ここはアラスカ第二の街で、街灯も多い。
「こんなに明るいんじゃ、どうせよく見えないだろう」と思って半分あきらめていたが、ときどきホテルの窓から空を眺めていた。
9時を回った頃だろうか。
外を見ると、オーロラが出ているじゃないか!!
大急ぎで、タイツを穿いて、厚手の靴下を履いて、ジャンバーを着て、マフラーと手袋をして、カメラを持って(まだデジカメがなかった時代。昼間の内に、超高感度のフィルムを買っておいた)、外に飛び出た。
空のずっと向うからずっとこちら側まで、淡い光の帯、薄緑色の光のカーテン。
音も風もないのに、ものすごい勢いで形を変えていく。
一瞬たりとも同じ形状を留めない。
「すごいねぇ!」「すごいねぇ!!」の連発。
僕らは夢中だった。
ところが、待ち行く人々は、誰一人としてオーロラを気にしていない。
ん~、そうだよね。
僕ら富士山の目の前に住んでいる人間は、今富士山が見えているかなんて気に留めないもの。
それと同じ。
以前新潟の友人が富士に来た時、外へ出るたびに富士山を探していたけれど、フェアバンクスでの僕ら夫婦は新潟の友達と同じだったんだね。
でも、あれからおよそ20年も経つけれど、オーロラの話をすると、今でも興奮しちゃうだ。
あっそうそう、写真。
写真屋から戻ってきたら、その写真がない。
ピンボケなどヘンな写真は写真屋でチェックして、プリントしないようにしてくれる。
「やっぱりダメだったか」と気を落としつつも、念のためにネガを見てみたら、何かが写っているようだった。
もう一度写真屋へ行って、「ボケていてもいいので、プリントして下さい」と依頼。
そして出来て来た写真がこれだ One Two Three
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私が「オーロラを見たい!」と言い張ったからだ。
オーロラの見える可能性が一番高いと言われている“チェナ”。
ここはオーロラ出現の頻度が高いだけでなく、片田舎で街明かりがほとんどない。
だからオーロラがよく見える。
寒い中3時間くらい外でねばったが、とうとうオーロラは出なかった。
遠くの山の稜線が、なんとなくボーっとしていた。
「これがオーロラなのかな?」なんて考えて、がっかりした。
翌日は“フェアバンクス”。
ここはアラスカ第二の街で、街灯も多い。
「こんなに明るいんじゃ、どうせよく見えないだろう」と思って半分あきらめていたが、ときどきホテルの窓から空を眺めていた。
9時を回った頃だろうか。
外を見ると、オーロラが出ているじゃないか!!
大急ぎで、タイツを穿いて、厚手の靴下を履いて、ジャンバーを着て、マフラーと手袋をして、カメラを持って(まだデジカメがなかった時代。昼間の内に、超高感度のフィルムを買っておいた)、外に飛び出た。
空のずっと向うからずっとこちら側まで、淡い光の帯、薄緑色の光のカーテン。
音も風もないのに、ものすごい勢いで形を変えていく。
一瞬たりとも同じ形状を留めない。
「すごいねぇ!」「すごいねぇ!!」の連発。
僕らは夢中だった。
ところが、待ち行く人々は、誰一人としてオーロラを気にしていない。
ん~、そうだよね。
僕ら富士山の目の前に住んでいる人間は、今富士山が見えているかなんて気に留めないもの。
それと同じ。
以前新潟の友人が富士に来た時、外へ出るたびに富士山を探していたけれど、フェアバンクスでの僕ら夫婦は新潟の友達と同じだったんだね。
でも、あれからおよそ20年も経つけれど、オーロラの話をすると、今でも興奮しちゃうだ。
あっそうそう、写真。
写真屋から戻ってきたら、その写真がない。
ピンボケなどヘンな写真は写真屋でチェックして、プリントしないようにしてくれる。
「やっぱりダメだったか」と気を落としつつも、念のためにネガを見てみたら、何かが写っているようだった。
もう一度写真屋へ行って、「ボケていてもいいので、プリントして下さい」と依頼。
そして出来て来た写真がこれだ One Two Three